「あらゆるものは、時間が姿を変えたものである」ミャンマーで2000人以上の子供たちを無償で救う医療活動を続けている吉岡秀人医師は、このような時間の概念を伝えています。例えば労働とは、自分の時間を会社の利益と交換する作業です。目の前にある新聞や本は自身の時間を使った記者が自らの体験を伝えているものであって、その時間を購入することで実際の時間より短時間で自分の中で学習できるのです。 つまり平等に分け与えられている人生の時間も、時間の使い方によって長くもなり短くもできるということです。一人の人生に与えられている時間は限られていますから、たとえ1分でも無駄にできないはずです。私たちの一生に与えられた現実的な時間は、増やすことができないからです。吉岡医師は自身の時間を、子供たちの未来や国の発展に捧げているといえるのかもしれません。 年齢を重ねると、時間が早く過ぎると言う方がいます。子供にとっては体験することの多くが新しいことです。ですが大人にとっては同じような経験を繰り返そうとするために、経験済みの時間はその人の人生から削除されているように感じられるのだと言う説があります。脳が同じような記憶を同じ引き出しにしまってしまうことから起こるのかもしれません。つまり平等にある時間であっても、時間の使い方によって、感じられる長さが違ってくるということです。このように考えると、人生を長く生きようと感じるためには常に新しい経験をすることが必要なのです。 新しい人間関係をつくる。行ったことのない場所に旅行に行く。新しい体験が新しい記憶を生み、新しい記憶は脳に人生が豊かだと感じさせる効果があるのです。子供のようにいつも新しい体験をし続ける人の人生は長く豊かになる傾向があり、新しい事を避けて昔と同じ経験値を心地良いと感じている人の人生は早く過ぎていき、人生は短かったということになってしまいます。幸も不幸も物の考え方であると言います。今、この瞬間が自分にとって一番新しい体験の時です。豊かで充実した人生を送るために必要なことは、いつも新しい体験に目を輝かせて、時間を上手に使うということなのかもしれません。【朝倉巨瑞】
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