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Writer's pictureRafu Shimpo

ご飯にしょう油

 最近本紙に「卵かけご飯」「納豆ご飯」などの文が載り、「やっぱり、好きな人は好きなのだ」と嬉しくなった。上品、下品は言わないが、一番素朴なご飯としょう油の組み合わせを食したことの無い人も居るのだ、と今回初めて知った。  場所によって「猫まんま」「おかかご飯」と呼ばれるかつお節をご飯に乗せしょう油をかけてちょっと混ぜ、味がしみた熱々ご飯を食べるのも一興。小さいころは熱いご飯に乗ったかつお節が湯気でユラユラ踊るのを不思議な思いで見ていたものだ。ちなみに僕は「カツブシご飯」と呼んでいた。  僕が小さいころは毎朝納豆売りの少年(園児だったから小父さんに思えた)が売りに来ていた。思い違いかもしれないが当時1個10円。穴なし五円玉を十円玉と間違えて、手に持って追いかけ、買おうとして「ダメ」された記憶がある。  たまに、練った納豆と卵を混ぜ、ご飯にかけて食べる。また、どこで聞きかじったか、どんぶりメシに練った納豆を乗せ豆腐のみそ汁と刻みネギをかけたものを試したらうまかった。全部大豆だが、作り方でこうも違うのか、混ざるとこうもうまいのかと感心したしだい。  そういえば「三練り」というものもあったな。納豆、オクラ、おろした山芋を丼に乗せしょう油をかけて食べる。おいしいよね。ネバネバトロトロが嫌いな人には無理かもしれないが、栄養価も高そうだし消化も良さそうで、ついでにウメボシなんかをちょっと乗せると夏バテの時期には持ってこいかな。この「三練り」は蕎麦やそうめんの具にしてもいいそうな。粘りのあるものなら何でもよく、メカブなども候補に上がっていた。  卵かけや納豆はカミさんも娘も好きで、ちょっと小腹が空いたり学校に行く前などに適当に作って食べている。一昔前に比べても1パック3個入りが1ドル近辺にまで安くなった納豆、嬉しいものだ。  甥っ子姪っ子がまだ小学生の頃こちらに遊びに来たことがあったが、当時は1個数ドルしたものだったからみんなで少しずつ分け合ってたら彼らが不思議な顔をしていた。姉が日本では一人1個だったからと、子どもたちにこちらはまだまだ高いからねと話していたのも昔の話。【徳永憲治】

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