ウォリアーズがPO進出:鈴木「何としても勝ち進む」
体重2倍以上の相手選手を押し込む鈴木
相手ブリッツを見極め、指示を出す鈴木
女子アメリカン・フットボールリーグ(WFA)の今季最終戦が3日、全米各地で行われ、鈴木弘子が所属するロサンゼルス・ウォリアーズは、地元でセントラルカル・ウォー・エンゼルスと対戦し33—43で敗れた。今季戦績を5勝3敗とし、プレーオフ進出を決めた。
ウォリアーズのキックオフで始まった試合は開始早々、今季無敗を誇るウォー・エンゼルズのパスで簡単に先制されるも、ウォリアーズは次の攻撃で追いつく。しかし、すぐに逆転を許すとその後は、ウォリアーズが1タッチダウン差を追う劣勢を強いられた。
ウォリアーズは前半、QBミシェル・ケニーがパスの調子が上がらず、リーディングラッシャーのプリスシリア・ガードナーのランプレーでつないでタッチダウンを奪っていった。一方でディフェンスが踏ん張り、ウォー・エンゼルスのランニングバックでラグビー米国代表にかつて選ばれたことのあるアレキシス・シュナイダーや、日本でも格闘家として活躍するデスティニー・ヤーブローのランを止めるなど、相手はロングパスに頼らざるを得なかった。
後半も白熱した戦いが続いた。ウォリアーズは、前回までの弱点だったキッキングゲームは修整したが、パスプレーをなかなか止めることができない。ケニーのパスは続けて決まるようになり、追い上げたものの最後まで逆転することができなかった。3敗目を喫しパシフィック・ディビジョン優勝は逃したものの2位を維持し、プレーオフに駒を進めた。
鈴木はディフェンスタックルとしても活躍した
ウォリアーズは地区2位のため、プレーオフのシード権を逃した。10日の第1回戦は、同地区3位のサンディエゴ・サージと対戦する。これに勝てば、17日に敵地フレズノに乗り込み、ウォー・エンゼルスに挑む。
今季2年目のウォリアーズのレシーバー濱口芙由紀は、開幕前から続いた、けがに悩まされたが「コンディションが整い、プレーオフは全力で頑張りたい」と述べた。
鈴木はチームの状態について「ケガ人も多くいるが、条件はどこも同じ。チームは、試合を重ねるごとによくなってきている」と説明。ただ、左の新人2選手(ガードとタックル)が経験不足を露呈し「その弱点を突かれてしまった感じがある」というベテランは「もう少し、オフェンスラインを引っ張っていかなくてはと思っている。私のバックアップがいないので、慎重にプレーしてきたが、プレーオフでは、今までセーブしてきたディフェンスにも積極的に出場して、なんとしても勝ち進んでいく」と、気を吐く。プレーオフに向け「負けたら終わりなので、何としても1回戦で勝って、ウォー・エンゼルスと再戦して、今日の借りを返したい」と抱負を述べた。
ウォリアーズのプレーオフ1回戦は、本拠地にサージを迎え、10日午後6時キックオフ。今季の両チームの対戦成績は1勝1敗。チケットは10ドル。
pacwarriorsfootball.org/
リターナーとしてもプレーする濱口
キッキングチームで活躍の濱口
タッチダウンを目指すウォリアーズのリーディングラッシャーのプリスシリア・ガードナー(中央)
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