サウスイースト学園 : 90周年記念式典を開催
創立90周年を記念し参加者全員で記念撮影
日本語と日本文化の継承を目的に1925年に設立され、多くの日本人、日系人の憩いの場として親しまれてきたサウスイースト学園・コミュニティーセンターが28日、創立90周年記念式典を催した。同センターの理事会メンバーや各クラスを支えるボランティアスタッフ、生徒らおよそ220人が集まり、コミュニティーの重要な役割を果たしてきた同センターの90年の歴史を振り返った。
ボランティアとして約20年間、同日本語学園で校長を務めるキミー・マツモトさん
同センターには日本語学園をはじめ、柔道、空手、太鼓、生け花、習字、日本舞踊、ハワイアンダンス、ウクレレに至るまでさまざまなクラスが設けられている。
正月やひな祭り、こどもの日など日本の伝統行事をはじめ、夏には音頭祭りも開催され、こうした行事には毎年世代を問わず多くの人が参加し、日本文化の継承に努めている。
同センターは創立当時、ノーウォーク学園として始まったが、67年に現在のサウスイースト学園に改称された。
当初は利用者のほとんどが日本人、日系人だったが、近年は空手や柔道などに興味を持つ米国人の数も多くなり、韓国や中国などのアジア系をはじめ、さまざまな人種の米国人も生徒としてクラスに参加しているという。
ノーウォーク市を管轄するカリフォルニア州下院議員のクリスティーナ・ガルシア氏も式典に参加。「90年もの長きにわたり同センターは地域の人々に愛され、さまざまなクラスを通して、次世代に日本文化を伝えてきた」とこれまでの活動をたたえ、同センターの今後のさらなる発展を祈った。
ノーウォーク市の代表者から表彰状を手渡された同センターのリチャード・シノモト代表(左)
同センターのリチャード・シノモト代表は「各種クラスを続けてこられたのも教師をはじめボランティアとして同センターの活動を支えてくれた人々のおかげ。彼らの貢献なくして90年の歴史は築けません」と述べ、運営に携わってきたすべての人々の尽力に感謝の意を表した。 96年からボランティアとして同日本語学園で校長を務めてきたキミー・マツモトさんは、日本の伝統を次世代に伝えていくことが同学園の使命であると訴える。「これからも日本語を教え、多くの人に日本の文化を知ってもらいたい」と力を込めた。 式典では加州下院議会とノーウォーク市から表彰状が贈られた。エンターテインメントでは同日本語学園に通う子どもたちのソーラン節や、ハワイアンダンスのクラスの生徒がフラのパフォーマンスを披露。会場に集まったコミュニティーメンバーは演目を楽しみ、さらなる交流を深めた。【吉田純子、写真も】
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