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ジカ熱:加州含む12州に感染拡大
蚊が媒介する感染症で、発熱や発疹などはしかに似た症状を引き起こすジカ熱の感染が各地で確認されており、保健当局は29日、全米でカリフォルニア州を含む12州で少なくとも32人が感染していると発表した。
ジカ熱は昨年5月、ブラジルで最初に確認され、その後急速に拡大。ブラジルでは昨年末までに推計100万人以上の感染者がいるとされている。 これまでに米国を含む23カ国、米国では加州のほかニューヨーク、テキサス、ハワイ、フロリダ、イリノイ、ニュージャージー、マサチューセッツ、オレゴン、アーカンソー、バージニア、ミネソタ各州とワシントンDCで感染者が確認された。 加州ではこれまでに5人の感染が確認され、うち1人はロサンゼルス郡在住者だった。米国での感染者は昨年末に南米やカリブ諸島などに旅行しており、渡航先で感染した可能性が高いとみられている。 急速な感染増加を受け、世界保健機関(WHO)は28日、感染者が400万人に達する可能性があると発表した。 ジカ熱に感染すると1週間ほどの潜伏期間の後、発熱や下痢、関節痛、赤目などの症状が現れる。しかし感染しても80%の人に症状が現れないという。現在までのところワクチンなどの治療薬はないが、5日ほどで治癒する。 ブラジルではジカ熱の流行時期と重なる昨年10月から現在までに、先天的に頭部が小さく、脳の発育不全を伴う小頭症の新生児がおよそ4千人確認されており、ジカ熱と小頭症の関連性が指摘されている。 CDCは、妊婦に対し、南米やカリブ諸島など22の国と地域への渡航を控えるよう勧告している。【吉田純子】
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