タダの親切
- Rafu Shimpo
- Aug 4, 2015
- 2 min read
見ず知らずの人の食事代を払ってあげたり、駐車料のコインを追加してあげたりする親切運動があるらしい。 若いのに「クォーター下さい」と言う人に時々出会うが、私はあげない。心の中で(シニアでも働いてンねンで!)とつぶやいてしまう。 逆に、自分ならどんな親切をして貰ったらうれしいだろうかと考えた。 日系マーケットで重たいもの、例えば15ポンドのお米、1ガロンのドリンキングウォーターなど、レジのひとがキャーリーバッグに入れるのを手伝ってくれると、とても助かるのだけれど…。プラスチックバッグ禁止になって、レジ係はレジを打つだけになったのだから、もう少し機転がきいてもよさそうなもの。こんな時ちょこっと手助けしてくれるのは、たいてい女の子が多い。レディーファーストの国アメリカはどこへいったのか。 朝のあいさつは、してもされても気持ちのいいものだ。熟年のミセスは無言で笑いかけてくれる。このお兄さんは無視だろうと、そのまま通り過ぎようとすると、意外に声を掛けてくれ、あわてて後ろ姿に「モーニン!」と返したりすることになるが、そんな時はニヤッと笑みがこみあげてくる。それほど、この声掛けは人の心を幸せにする威力がある。 通勤時に同じ顔に出会うと、2度目、3度目にはあいさつしようかな、と思っているうちに4度目、5度目になり、いまさらあいさつしても変? などとお互い意識しながらも、そのままになってしまうこともよくある。 朝のバス停で出会うチャイニーズの女性がいた。ある日、私の綿のブラウスを見るなり、「あっ、それ、私が作った」と言う。若かりし頃に買った、名の知れた日本のメーカーのものである。切り替えが斬新なデザインだったから、彼女もそんなにハッキリと覚えてたのだろうが、こちらはびっくり。 彼女は若い時に縫製工場でミシンを踏んでいたのだそうだ。米国にまでメイドイン・チャイナが浸透する何十年も前から、日本のアパレルは中国の縫製に頼っていたことを知らされた。 朝のあいさつは、こんな出合いにつながることもある。【中島千絵】
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