テーマは「文化と地域社会を祝う」:真夏の小東京を彩る
お披露目された7人の女王候補
第76回二世週祭(デイビッド・テラガワ実行委員長)の開幕式が17日、全米日系人博物館で催され、新村出・在ロサンゼルス日本総領事代行をはじめ大川智JBA(南カリフォルニア日系企業協会)会長や各支援団体の代表など来賓ら約200人が参列し、伝統の祭の幕開けを盛大に祝った。
第76回二世週祭の開会を宣言するテラガワ委員長
1934年に第1回を催し、米国に数ある少数民族グループの祭りの中で最古の歴史を誇る二世週祭は、今年第76回を迎え「われわれの日系の文化とコミュニティーを祝う」をテーマに、8月21日までの週末に繰り広げられ、真夏の小東京を彩る。同祭のミッションである、南カリフォルニアの多様な地域社会に芸術と文化を啓蒙することで、日系米国人と日本の文化の遺産と伝統を受け継ぐことを実行する。
開幕式で、テラガワ実行委員長があいさつに立ち開会を宣言した。新村・総領事代行、大川JBA会長、海部優子ジャパンハウス館長、マイケル・アントノビッチ・ロサンゼルス郡参事ら来賓が祝辞を贈った。各人は、祭りの安全や成功を祈念し、団結を呼びかけた。
テラガワ委員長は、テーマについて「われわれが受け継いできたすべての伝統を重んじながら、新たな試みを行う」と意欲を示した。祭りの開催の意義を「日系コミュニティーが結束を示す場であり、その時が今来た」と強調。「次の76年を継続するには、時代の変化に合わせて対応しなければならない」と、永続に強い意志を示し「76回続く伝統の祭を受け継いでいこう」と述べ、テーマの実行と協力を呼びかけた。
二世週祭ファースト・プリンセスのベロニカ・オオタさん(右)から花束を贈られる花柳禄福美師
グランドパレードと街頭音頭で披露される音頭2曲は、花柳禄福美が振り付けを担当し、禄福美師の門弟が、伊達めぐみの「星の舞」と、天童よしみが歌う「ソーラン祭り節」を踊り、開幕に花を添えた。同社中は、パレードと最終日の街頭音頭で、踊りのグループの先陣を切り他の社中をリードする。
パレード(8月14日午後4時開始)のルートは、昨年と変更はない。セントラル・アベニューと三街を発着点とし、二街で左折し、サンペドロ・ストリートで右折、1街を右折し、セントラル・アベニューで右折し起点に戻り終了する。
グランドマーシャル、パレードマーシャル、地域表彰の3団体、パイオニア賞5人の受賞者がそれぞれ紹介され、大きな拍手が送られた。各賞受賞者は、グランドパレードに参加した後、昼餐、晩餐の各会で表彰される。
グランドマーシャルは奈良佳緒里さん(エミー賞受賞のメイキャップアーティスト)、パレードマーシャルはブリタニー・イシバシさん(女優でアニメ映画「ティーネエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ」で「カライ」役を演じた)が、それぞれ選ばれた。
「ソーラン祭り節」を踊る花柳禄福美社中
地域の団体を表彰する「フランシス・K・ハシモト賞」は、「文化堂」(小東京の1街で営業し今年創業70周年を迎えた老舗のギフトストア。コミュニティーのニーズに応え、食器や文房具、本なども揃えている)、「小東京防犯協会」(小東京を訪れる商店の客や旅行者、住人の安全を守る1986年に設立された自警団)、「マンザナ・コミッティー」(約50年にわたりマンザナ強制収容所跡地への巡礼者をまとめ、長年の活動が実り、同地は国の史跡に指定を受けた)が、選出された。
二世週祭の功労ボランティアをたたえる「インスピレーション賞」は、ロドニー・カゲヤマさん(俳優)、レスリー・カワイさん(振付師でダンサー)、故ジョン・タマキさん(俳優)の3人。日系社会の功労者を表彰する「パイオニア賞」は芥川義則さん、サカエ・イノウエ・アラタニさん、トム・マルモトさん、テリー・タナカさん、エミコ・カトウ・ヤマダさんの5人。実行委員長賞は羅府新報社がそれぞれ選ばれた。
昨年度の女王とコートからレイを掛けられ、激励を受ける女王候補
日系の各団体から推薦を受けた今年度の女王候補者7人がこの日、一般に初お披露目された。各候補が自己紹介して任期中の抱負を述べると、会場からは期待を込めた温かい拍手が送られた。コロネーションボウル(8月13日午後7時、アラタニ劇場)で新女王が決定する。
女王候補者は、ジュリア・キヨミ・タニさん(パサデナ日本文化会館)、カヤ・ミネザキさん(米国日系レストラン協会)、ヘザー・ヨネコ・イワタさん(イースト・サンゲーブルバレー日系コミュニティーセンター)、シャンノン・アイコ・ローズ・ツマキさん(ウエストロサンゼルス日系市民協会とベニス日系コミュニティーセンター)、メーガン・トミコ・オノさん(オレンジ郡日系評議会)、エイプリル・レリアニ・ニシナカさん(ガーデナ・イブニング・オプティミストクラブ)、ジャクリン・ヒデミ・トミタさん(サンファナンドバレー日系コミュニティーセンター)。
テラガワ委員長(左から3人目)らによる力強い鏡開き
日本文化を中心にさまざまな展示やイベントが繰り広げられる催し物は、コロネーションボウル、グランドパレード、ベビーショー、街頭音頭など二世週祭主催の他、同祭協賛の特別イベントとして、ギョーザ早食い競争、カーショー、ルービックキューブ大会など盛りだくさんの内容で盛り上げる。日米文化会館のノグチ広場では、太鼓や下駄タップ、武道など家族で楽しむことができるショーがステージで演じられる。会館内では、盆栽や書道、茶道、いけばななどの展示や実演が行われる。
同祭ですっかり定着した日本各所の祭りが今年も紹介される。ロサンゼルス七夕まつり(8月13、14日)は8回目を迎え、コミュニティーから寄せられた大小の七夕飾りが小東京を彩る。昨年に次ぎ、青森ねぶた祭は中型フロートを運行させる。
二世週祭は各種祭りのほか、茶道や華道、書道、詩吟などさまざまな日本文化を紹介する実演や展示が催される。また、同祭の一環行事として日系最大のスポーツ大会「ニッケイ・ゲームズ」が各所で開かれる。8月21日の街頭音頭、閉会式で幕を閉じる。
二世週祭の詳細は同実行委員会まで、電話213・687・7193。
www.niseiweek.org/
【永田潤、写真も】
女王を目指す候補者7人。左からジュリア・キヨミ・タニさん、カヤ・ミネザキさん、ヘザー・ヨネコ・イワタさん、シャンノン・アイコ・ローズ・ツマキさん、メーガン・トミコ・オノさん、エイプリル・レリアニ・ニシナカさん、ジャクリン・ヒデミ・トミタさん
「星の舞」の音頭を披露する花柳禄福美社中
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