パレードで最高潮に:とりを飾った青森ねぶた
今年のパレードのとりを飾ったねぶた「津軽海峡 義経渡海」
記念すべき75回目を迎えた二世週祭。今年のクイーンを選ぶコロネーションボウルが15日に、グランドパレードが16日にそれぞれ行われた。両日、JANM前の広場にはたくさんの七夕飾りが飾られ、小東京一帯では日本文化を紹介する各種展示が催され、多くの人で賑った。今年はパレードに青森のねぶたが登場。祭りは最高潮に盛り上がった。【吉田純子、写真も】
パレードに参加した新女王ハッターさん(手前右)、ファーストプリンセスのオオタさん(左)、ミス・トモダチのミゾグチさん
アラタニ劇場で15日夜に行われたコロネーションボウルではオレンジ郡日系評議会推薦のサラ・クニコ・ハッターさん(22)が、新女王に輝いた。
ファーストプリンセスには、パサデナ日本文化会館推薦のベロニカ・トヨミ・オオタさん(23)、ミス・トモダチには米国日系レストラン協会推薦のカレン・ナナ・ミゾグチさん(22)がそれぞれ選ばれた。
両日、日米文化会館(JACCC)では茶道のデモンストレーションのほか、いけばなの展示なども行われ、日本文化に興味があるLAのローカルの人々の姿も多く見られた。
7回目を迎えたロサンゼルス七夕まつりではおよそ200基の七夕飾りが小東京を色鮮やかに彩った。
JACCCとアラタニ劇場前の広場では16日、東北6県の代表的な祭りである青森ねぶた祭、盛岡さんさ踊り、仙台七夕まつり、秋田竿燈まつり、山形花笠まつり、福島わらじ祭りを一堂に集めた「東北六魂祭」が披露された。東日本大震災の鎮魂と被災地復興祈願のため2011年夏から日本で始まった同祭。日本から訪れたメンバーたちは、震災後にLAから贈られた支援に感謝の言葉を述べるとともに、暑さ吹き飛ぶ力強いパフォーマンスで観客を魅了した。
パレードで着物姿で踊った女優のタムリン・トミタ
同日、日も沈みかけた夕方5時半に、祭りを最高潮に盛り上げるパレードが小東京セントラル街と2街のコーナーからスタートした。
今年の二世週祭実行委員長のテリー・ハラ氏のほか、グランド・マーシャルのロイ・ヤマグチさん、パレード・マーシャルのケニー・エンドウさん、太平洋戦争、朝鮮戦争、ベトナム戦争の日系退役軍人、日系諸団体の代表者やこれまで日系コミュニティーの発展に尽力してきた貢献者たちがパレードに登場し、沿道からの声援に笑顔で手を振り応えた。
音頭ダンスの振付けを担当した坂東秀十美師は、「テンポが良く、前向きな気持ちになれるように」と「それが大事」と「よろこび音頭」の2曲を選曲。秀十美社中を先頭に、日本舞踊の各社中が続き、和服姿で優雅な音頭ダンスを披露した。
沿道からの声援に手を振り応える堀之内秀久・在ロサンゼルス日本国総領事とサビーン夫人
今年のパレードのとりを飾ったのは青森のねぶた。ねぶた師の竹浪比呂央さんが制作した幅約5メートル、全高約5メートルの「津軽海峡 義経渡海」が小東京に登場し、笛や太鼓を演奏するお囃子や、浴衣姿のハネトなどおよそ100人が参加し祭りを盛り上げた。青森のねぶたが披露されるのは初参加した2007年以来、実に8年ぶり。
義経が前後に動き観衆に覆いかぶさるように接近する様子は圧巻で、その迫力に観衆からは大きな歓声が巻き起こった。
パレードで最高潮に達した二世週祭は、第2週目に突入。23日に行われる街頭音頭と閉会式でフィナーレを迎える。
振付けを担当し音頭ダンスをリードする坂東秀十美師
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