ベンチュラ郡:山火事で5万エーカー延焼
ベンチュラ郡で山火事が発生しているエリア付近。火の手は瞬く間に前広がり、住民には避難命令が発令された(ベンチュラ郡消防局より)
ベンチュラ郡サンタ・ポウラ市北部で4日夜、山火事が発生し、これまでに5万エーカーが延焼。付近の住民には避難命令が発令された。カリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事は5日、非常事態を宣言した。【吉田純子】
同郡消防局によると、山火事は同日午後6時半頃、サンタ・ポウラ市北部のハイウエー#150付近で発生。火の手は瞬く間に燃え広がり、発生からわずか1時間で延焼面積は1万エーカーに達した。 これまでのところ建物およそ150棟が焼失。現在およそ500人の消防隊員が消火活動にあたっているが、鎮火の兆しはみえない。 電力会社、南カリフォルニア・エジソン社によると、同社が管轄するベンチュラ、サンタバーバラ両郡の顧客19万人以上が停電状態になっている。また付近の学校では5日、休校措置がとられた。 ベンチュラ郡をはじめ、サンタ・ポウラ市、ベンチュラ市では避難命令が発令され、現在およそ2万7千人が避難を余儀なくされている。 風速50〜70マイルの強風と乾燥により5日朝も火の手は拡大。これまでのところ少なくとも消防隊員1人が負傷。周辺住民は直ちに避難するよう呼び掛けられている。 一方、ロサンゼルス郡サンファナンドバレーに位置するシルマー付近でも5日朝、山火事が発生し、これまでに4千エーカーが焼失。周辺の住宅にも被害が広がっている。 同郡消防局によると山火事は同日午前4時頃、エンジェル国立森林公園のふもとで発生した。ロサンゼルス市のエリック・ガーセッティー市長によると、少なくとも建物20棟が全焼したという。 現在までのところどちらも出火原因は分かっておらず、引き続き調査が進められる。 カリフォルニア州では今年10月、同州北部でワインの産地としても知られるソノマ郡やナパ郡で大規模な山火事が発生し、多数の犠牲者が出ていた。
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