会場を沖縄一色に染める:参加者500人、ウチナーンチュ魂を共有
大きな輪を作り、沖縄の盆踊りを踊る参加者
北米沖縄県人会は16日、夏恒例のピクニックをサウス・エルモンテのウィティア・ナロウ・レクリエーション公園で催し、約500人が、和気あいあいと親睦を深めた。郷土料理に舌鼓を打ち、若い会員が琉球の芸能文化を披露し、会場を沖縄一色に染め、参加者は「ウチナー・スピリット」を共有した。
「谷茶前節」を披露する宮城能松会のカイリさん(左)とケイラさんのオオゼキ姉妹
今年就任した沖縄系3世のエディー・カミヤ会長が開会のあいさつに立ち、ウチナーグチ(沖縄語)を交えながら「今日は猛暑なので、水分を十分に補充しながら、食べて、歌って、踊って、沖縄の文化と芸能をみんなで楽しみましょう」と呼びかけた。昨年母県で開催された第6回世界ウチナーンチュ大会の閉幕式で制定され、翁長知事が宣言した「世界のウチナーンチュの日」(脈々と継承される沖縄の文化、アイデンティティー、世界中のウチナーネットワークを発展させ、繁栄を願う)について説明し「10月30日に、今年初めてその日を迎える。大いに祝おう」と、記念日の主人公である同胞に自覚を促した。 席上、今秋に大学進学予定の9人の会員子弟への奨学金授与式(総額約8000ドル)が行われた。奨学委員のタティア・オシダリさんが前途を祝し、各人のプロファイルを紹介。
玉入れで勝利した紅組
受賞者は優秀な学業に加え、地元のコミュニティーに奉仕し尽していると称賛した。受賞者は、寄付者や参加者からの期待を込めた温かい拍手に笑顔で応えていた。 9人の奨学金受賞者は次の通り。(継承略) マシュー・タカラ、サラ・ササキ、ロス・レオング、クリスティ・ビラヌエバ、ケリー・ヤマモト、ホープ・カキハラ、ミクア・マツダ、エイプリル・ニモ、デビン・シマネ ポークやチキン、ホットドックなどバーベキューを焼く香ばしい香りが会場いっぱいに漂い、食欲をそそった。昼食をともにした後は運動会。水風船投げにビーチボールリレー、玉入れ、綱引きに興じ、子どもたちが大はしゃぎ。ゲームが終わるやいなや一目散で、ご褒美を取りに向かい、誇らしげに見せびらかしていた。玉入れと綱引きでは、女性軍がパワーを発揮して男性軍を圧倒、会場は笑いに包まれた。 そして、沖縄県人会の行事で欠かすことができないのが、県人会が誇る芸能部による余興だ。芸達者たちが、次々と舞台に
ビーチボールリレーに興じる女の子たち
上がる。琉球の舞踊や民謡、三線、祭り太鼓の各演奏や沖縄空手を披露し、盛り上がりを見せた。最後は2重、3重の輪を作り、沖縄の盆踊りを踊り、締めくくった。
カミヤ会長は、ピクニックを振り返り「多くの人たちが、朝の6時半から準備してくれて助けられた。ボランティアなしでは、成り立たなかった」と、会員の活躍をたたえた。この日、さまざまな出し物を披露し参加者を喜ばせた活発に活動する芸能部について「沖縄の豊かな文化を継承し、教え合っているのがいい。それぞれが違う才能を持った人が、若い人を引きつけていて、この調子を維持してほしい」と語った。奨学金の受賞者に向けては「学業に励み、学校生活を楽しんで、立派な社会人になってほしい。そして将来、沖縄県人会を引っ張ってもらいたい」と希望した。
北米沖縄県人会の問い合わせは同事務所まで、電話310・532・1929。【永田潤、写真も】
息の合った琉球國祭り太鼓の演奏
奨学授与式で送られたチェックを披露する受賞者。左端がカミヤ会長
綱引きで女性軍に2連敗した男性軍
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