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Writer's pictureRafu Shimpo

優勝の胴上げを披露しよう

 第4回ワールド・ベースボール・クラシックで、3度目の頂点を目指すわれらの「侍ジャパン」がいよいよ、ロサンゼルスに乗り込んでくる。初代王者は2連覇したものの、前大会は準決勝で散った。何としてもあと2勝を挙げ、雪辱を果たそうとする意気込みが伝わってくる。  大会前の強化試合ではパッとせず、2勝3敗で心配させた。ところが、1、2次ラウンドは、「全試合ホーム」という大歓声を味方に6戦全勝、もちろん1位で突破。その勝ちっぷりがいい。クリーンナップが勝負強さを発揮すると、継投が決まり、攻守の好プレーが随所で光った。逆転勝利、そして延長11回の死闘を制したこともあり、準決勝、決勝は、メジャー選手を擁する強敵との厳しい戦いが予想されるだけに、接戦を経験したことは大きい。  過去の例から、大会でプレーした日本選手は、世界の高いレベルを肌で感じ、さらに上の目標を定めている。日本のプロ野球では飽き足らず、メジャーを目指すのだ。ダルしかり松坂、田中、上原、岩隈、前田、青木など多くが、メジャー志向を抱き、夢を実現させた。スカウトの目が光る個人をアピールする大切な機会でもある。  列島が沸いた日本の熱狂とは裏腹に、米国そして決戦の地、ここLAですら盛り上がりに欠ける。自宅の下に住むドジャーファンは、地元の大リーグ選手が少ない理由で「興味ない」とあっさり。移民の多いメキシコと韓国が、敢えなく敗退したことも、その一因かも知れない。  ここでの優勝は、野球が五輪種目に復帰する3年後の東京五輪の金メダルにつながるだろう。優勝を祝う日本式の監督の胴上げを、米国民に披露するチャンスでもある。日本の準決勝は21日、そして決勝は22日で、舞台はどちらもドジャー球場。チケットは、まだ手に入る。日の丸を高々と掲げ、応援に繰り出し、日本で声をからして声援を送ったファンを見習い「ニッポン!」叫ぼう。応援には、あの野茂英雄さんも来る。【永田 潤】

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