前田龍水師が新理事長に:6流派から72吟士が交流
就任のあいさつに立つ前田龍水新理事長と、各流派の副理事長(後方)
南カリフォルニア詩吟連盟は、今年度総会と新年会を1月29日、モンテベロのクワイエットキャノンで催した。2年にわたり理事長を務めた世木錦光師(国総流詩吟会)が退任し、前田龍水師(観水流米国錦友吟詩会)の第14代理事長就任が決まった。6流派から集まった72吟士が交流を図り、他派を認め合って、吟道にいっそう精進することを誓った。
会合には、錦友会、国誠会、国総会、尚道会、国風会、錦龍会の各会の師範から、昨秋始めた初心者までが顔をそろえた。金瀬錦雅師の先導により、連盟会詩を合吟。朗々と吟じ、心を一つにした。
大東国岬師の音頭で、新年の祝杯を挙げる参加者
世木師が、新年のあいさつに立ち、理事長を務めた2年間を「日本語と詩吟に無学な私だが、たくさんの偉い先生方に支えられ、協力してもらった」と謝意を表した。同連盟について「(各会派が協働することにより)大きな大会を開くことができる一番大事な会である」と、活動の意義を強調。会の発展は「各流派から優秀な吟士が会に参加すれば、若い新人の刺激となり、メンバーも増え楽しくなるだろう」と、意見を述べた。時代に即して会則を変え、引き続き詩吟連盟が各会派をけん引して、南加全体の詩吟界の発展につなげる考えを示し、退任のあいさつを終えた。
就任のあいさつに立った前田新理事長が、各流派の副理事長を紹介すると、会員は敬意を表し、大きな拍手を送った。理事長は、世木前理事長の功績を列挙し「特に一昨年夏の日米詩吟交流会で、会場をいっぱいにし、成功に導いた」と絶賛。さらに昨年の二世週祭吟詠大会では、会場を数年ぶりに小東京に戻し、一般客を多く動員したことをたたえた。
理事長は、会の規約にある▽会員間の相互親睦▽吟道の向上▽詩吟・吟舞の普及▽日本の吟会との交流を図る—を再確認し「連盟の理念に基づき、少しでも組織が前進するように努力したい」と意欲を示し、各流派の重鎮と会員の協力を求めた。
大東国岬師(羅府国誠会)が音頭をとり、新年の祝杯を挙げた。昼食後は、カラオケを楽しみ、詩吟で鍛えた自慢ののどを披露し盛り上がった。【永田潤、写真も】
心を通い合わせ、連盟会詩を合吟する参加者
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