加州各地で暴風雨:停電や洪水など被害相次ぐ
大雨により道路が冠水した北加ソノマ郡の様子(ソノマ郡シェリフ局より)
カリフォルニア州を含む西部各地を襲っている嵐の影響で、停電などの被害が相次いで報告され、一部住民には避難命令が発令されるなど注意が呼び掛けられている。【吉田純子】
加州各地では先週末から暴風雨に見舞われた。今回の大雨は「パイナップルエクスプレス」と呼ばれる気象現象で、ハワイで発生した温かく湿った大気がジェット気流に乗って西海岸に到達し、局地的な大雨をもたらしている。
全米気象局の予報によると、加州とネバダ州の州境にあるスキーリゾート、レイク・タホでは、最大5フィートの積雪と時速50マイルの強風に見舞われる恐れがあり、嵐の影響で10日には各地のスキーリゾートが閉鎖された。
サクラメントリバーのダムを管理している加州水資源管理局は、今回の暴風雨の影響で川が氾濫しないよう、水門を開け放流量の調整を行った。加州は過去6年にわたり記録的な干ばつに見舞われており、水門を開ける措置がとられたのは2005年12月以降初めてだという。
7日には北カリフォルニアと中央カリフォルニアを中心に電力供給を行うガス電力会社「パシフィック・ガス・アンド・エレクトリック・カンパニー(PG&E)」の利用客57万人以上が停電被害にあった。
カリフォルニアワインで有名な北加ソノマ郡では13インチ以上の降雨量を記録。同郡シェリフ局によると暴風雨により木がなぎ倒されるなどの被害がでたほか、同郡を流れるロシアンリバーでは9日に洪水が発生し、近隣住民およそ3千人が避難を余儀なくされた。
暴風雨によりネバダ州北西部リノ周辺でも9日、400世帯、住民およそ1300人に避難命令が発令された。コロラド州では最大15フィートの積雪があり、同州中部ベールパス周辺の州間高速道路70号では積雪のため一部区間が通行止めとなっている。
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