加州海岸:サメ襲撃の危険性90%減少
カリフォルニア州の海岸で、サーファーや遊泳客がサメに襲われる確率が1950年と比べ90%減少したことが、スタンフォード大学の研究者による最新の調査結果で明らかになった。一方で東海岸では増加傾向がみられている。
調査結果によると、50年から2013年までの間に、加州でサーファーや遊泳客がサメに襲われた件数は86件。うち13件が死亡事故だった。 調査は、加州沿岸の人口と、年間を通して海を訪れる人の数、サーフィンや遊泳など海で行うアクティビティーのデータをもとに実施。 同大学の研究者フランチェスコ・フェレッティ氏によると、サメの出没件数とこれらのデータを照らし合わせた結果、サメに襲われる危険性は50年と比べ著しく低下していたという。 人が襲われる件数が減少した背景には、サメが獲物とするアシカやアザラシなど海洋生物の数が急増していることがあげられると同氏は指摘する。 季節や地域によってもサメの出没件数は変動し、もっとも襲われる危険性が高いのが10月と11月。地域では、ロサンゼルス郡やオレンジ郡、サンディエゴ郡、ベンチュラ郡などの南加地区よりも、海洋生物が多く生息する北加地区の方がサメの出没件数が多い傾向にあるという。 サメに遭遇する可能性はあわび採りのダイバーがもっとも高く、次にサーファー、スキューバダイバー、遊泳者と続く。しかし、あわび採りダイバーでもサメに襲われる危険性は144万分の1だという。 加州でサメの襲撃件数が減る一方で、近年では東海岸でサメの出没件数が増加し、サーファーや遊泳客が襲われる事故が多発している。 ノースカロライナ州南部の海岸ではこの3週間で8件のサメ襲撃事故が発生。先月にも12歳の少女と16歳の少年が相次いでサメに襲われ、片腕を切断する重傷を負った事故が記憶に新しい。
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