北米百働会 : LAから被災地にエール送る
余興でギター伴奏とともにデュエットを披露した堀之内総領事(右)とサビーン夫人
「100歳まで健康に働く」をモットーに活動する北米百働会(西タック会長)は13日、モンテベロ市のクワイエットキャノンで総会と新春親睦会を開催した。会員をはじめ日系コミュニティーの代表者らおよそ70人が出席する中、いつまでも元気に長生きすることを約束するとともに、2011年3月11日に発生した東日本大震災から5年目を迎え、ロサンゼルスから被災地にエールを送った。
今年、会長就任5年目となった西タックさん
今年5年目の会長就任となった西さんは、「復興が進んでも被災者の心の傷は消えないと聞きました。復興と被災者の心の傷が1日も早く癒されることをLAから応援していきましょう」と参加者に呼び掛けた。
総会では庶務、会計報告が発表され、新役員の承認が行われた。また08年から昨年まで8年間会計を引き受けた同会メンバーである福岡健二氏に対し、長年の貢献をたたえ感謝状が贈呈された。
同会の主なイベントは年に1度のラスベガス旅行と新年親睦会となっている。かつては100人ほどいた会員数も年々減少し、現在では会費を集めず活動しているという。
来賓として出席した堀之内秀久・在ロサンゼルス日本総領事が祝辞を述べ、百働会の「百」にちなんだことわざを披露。好きな言葉のひとつに「百尺竿頭に一歩を進む」があり、頂点に達してもさらにその先の一歩を進もうと努力することが人として大切なことだと語った。
さらに「お前百まで、わしゃ九十九まで、ともに白髪の生えるまで」も「百」にちなんだ好きなことわざのひとつだという。夫婦がともに元気で長生きできるようにと妻の立場から言ったことわざだが、「みなさんもパートナーの方とともに長生きをして、今年も1年元気に暮らして下さい」と話した。
4月に80歳になるという西会長は同会のほかLA歌謡クラブや松豊会でも会長を務め、日系コミュニティーのさまざまイベントで司会をこなす。こうした多忙な日々を送ることが元気に長生きする秘訣だと話す。「いつまでも元気でいることは自分のためだけでなく社会にも貢献できる機会が増えるということ。世の中に貢献するためにも長生きをしなければなりません」と自らの目標を語った。
復興支援ソング「花は咲く」を合唱する参加者
この日出席した同会最年長の木津嶺志津さん(95歳)は、サンフランシスコで生まれ育った日系2世。第二次世界大戦中はアリゾナ州の戦時転住所に入所していた。現在は日本民謡の「ロサンゼルス竹嶺会」の会長でもあり、40年ほど前からボランティアでも三味線を教えているという。こうしたボランティア活動を通して日々活力が蓄えられ、また「最近は若い世代の弟子も増え、彼らからエネルギーをもらっています」と長寿と元気の秘訣を話してくれた。 昼食後のエンターテインメントでは竹嶺会の民謡のほか日本舞踊、LA歌謡クラブのメンバーによる歌謡曲のほか、堀之内総領事とサビーン夫人がギター伴奏とともにデュエットを披露。親睦会の最後には全員で復興支援ソング「花は咲く」を合唱し、LAから被災地にエールを送った。【吉田純子、写真も】
Comments