南加山口県人会:世代を超えてピクニック
同会最高齢98歳のヤマモトさん(左)と最年少の生後10カ月のジュリー・トラゾちゃん
南加山口県人会(アートゥロ・ヨシモト会長)が14日、モントレーパークのジョージ・エルダー公園で毎年恒例のピクニックを開催した。およそ100人の会員が集まる中、太鼓演奏や民謡音頭、カラオケなどのエンターテインメントのほか、ゲーム大会や奨学金の授与が行われ、生後10カ月から最高齢98歳の会員まで世代を超えて交流し親睦を深めた。
山口県といえば下関のふぐ。会場入り口には県庁から送られたというふぐの巨大バルーンが会員たちを出迎えた。力強い太鼓演奏でピクニックはスタート。今年度就任したヨシモト会長は「今日はさまざまな催しを企画しています。皆さん楽しんで下さい」とあいさつし、毎年ピクニックで作っているチリライスドッグを会員たちに振る舞った。
「今年のピクニックも楽しんで下さい」と会員たちに呼び掛けるヨシモト会長
同氏はペルーで生まれ育ち17歳でロサンゼルスにやってきた。幼い頃はペルーの山口県人会に所属していたという。「ペルーもロサンゼルスも共通するのは同県の人はみな温かくいい人だということ」。会長に就任し、「メンバーの団結を深め、心のよりどころになるような会にしていきたい」と話す。
会員のひとりロングビーチ市在住のマイク・ボーンさんは妻で日系3世のアキ・フクハラ・ボーンさんと毎年ピクニックに参加している。ノースカロライナ出身の同氏は、結婚前は日本のことをあまり知らなかったという。「日系コミュニティーの人々はみな協力的で団結力に優れている。県人会も高齢化が進む中、同会は若い世代も増えてきているのです」と話す。
近年は2、3世だけでなく、日本語を話さない4世、5世など若い世代の会員も積極的にイベントに参加。日本のことを知らない世代も同会メンバーとの交流やピクニックなどのイベントを通して、先祖の故郷や日本文化について学んでいるのだという。
同県人会は奨学金制度を設けており、今年はコリン・カワハラさんに授与された。カワハラさんは高校を卒業し、秋学期からカリフォルニア大学サンディエゴ校コンピューターサイエンス学部に進学する予定。現在卒業旅行で日本に行っており、本人に代わり母親のマーティー・カワハラさんが奨学金500ドルを受け取った。
同会最高齢のマツコ・ヤマモトさん(98)は帰米2世。中央カリフォルニアのバイセリアで生まれた。1歳の時に日本に渡り18歳まで両親の故郷山口県で過ごした。「日本で畑仕事の手伝いをしたのを覚えています。メンバーの中には方言を話す人もおり、ピクニックに参加すると当時の懐かしい思い出がよみがえってくるのです」と話し、今年もメンバーとの交流を楽しんだ。
今年11月には「第4回在外山口県人会世界大会」がロサンゼルスで開催される。同県の村岡嗣政知事が来米するほか、世界各国の同県県人会の会長やメンバーが集結。当地ではLAのエリック・ガーセッティー市長やホゼ・ウイザー市議とも懇談する予定となっている。【吉田純子、写真も】
ゲーム大会で水風船投げを楽しむ会員たち
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