南加日本民謡協会:日本文化発信に意欲
三味線の音色とともに民謡を披露した松前会のメンバー
南加日本民謡協会は3月27日、モンテベロ市のクワイエットキャノンで総会と新春親睦会を開催した。同協会に加盟する7団体のメンバーのほか日系コミュニティーの代表者らおよそ100人が出席するなか、ラーセン美奈子会長(竹嶺会所属)の続投と新役員が承認された。
同協会は1963年に南加日系商工会議所の文化部の一部として発足。今年で53年目を迎え、現在は南加地区で活動する竹嶺会、豊春会、菊田会、松豊会、豊渕会、寿の会、松前会の7つの民謡・民舞の団体が加盟している。各加盟団体は日々協力して、日本文化の継承に励んでいる。
今年就任3年目を迎えたラーセン会長は、長きにわたり同協会が継続していけるのも、各団体の会主の熱心さが影響していると話す。「日本に一時帰国すると特に感じるのが、各地にその土地の景色を歌った民謡があること。引き継がれてきた日本の情景や日本の心を、民謡を聞いて米国でも思い出してほしい」と呼び掛けた。
同協会のメンバーには日本人、日系人のほか台湾人の生徒もいるという。日本語を話さない人々のために英語での文化発信に今後も引き続き力を入れていく必要性があると話した。
元気な歌声を披露した松豊会のメンバー
同協会の主なイベントは毎年恒例の新春親睦会のほか、トーレンス市のアームストロング劇場で開催される秋の民謡・民舞ショー。今年は9月11日に開催を予定しており、生徒たちは日々練習にいそしんでいるという。 昨年は11月に在ロサンゼルス日本国総領事館のプログラムの一環で、シャーマンオークス小学校で同協会に加盟する竹嶺会と菊田会が民謡と民舞を披露。当地の子どもたちにも日本文化を紹介した。「今後もさらに多くの米国人に日本の伝統芸能を紹介できる機会ができたらいい」とラーセン会長は意気込んだ。 会長と新役員の承認が行われた後は、新春親睦会が開催された。新村出首席領事のほか、南加県人会協議会の森ジョージ会長、南加日系商工会議所の山崎ジェフ副会頭が祝辞を述べ、同協会の発展と南加地区で民謡と民舞の継承に励むメンバーをたたえた。 昼食の後のエンターテインメントでは同協会に加盟する7団体が民謡と民舞を披露し、日頃の練習の成果を発揮した。【吉田純子、写真も】
ラーセン美奈子会長(前列右から4人目)と来賓、同協会加盟団体の会主、新役員らが記念撮影
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