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Writer's pictureRafu Shimpo

南加県人会協議会 :「親睦演芸会」で熊本地震被災者にエール

震災支援ソング「花は咲く」を合唱する熊本、鹿児島両県人会、協議会会員の有志

震災支援ソング「花は咲く」を合唱する熊本、鹿児島両県人会、協議会会員の有志ら

 南加県人会協議会(森ジョージ会長)は16日、小東京のアラタニ劇場で熊本地震の被災地支援も兼ねた「親睦演芸会」を開催した。日本文化の継承に励む日系子弟を支援するため贈られる育英奨学金の授与式も行われ今年は7人の受賞者が表彰された。日本からは新人演歌歌手の三丘翔太(テイチクレコード)が歌謡ショーで歌声を披露し、観客を盛り上げた。【吉田純子、写真】

 親睦演芸会は今回で37回目を迎える。今年は群馬、徳島、和歌山、熊本、山形、広島、鹿児島、福島、沖縄、栃木、埼玉の各県人会、東京会のメンバーが郷土の民謡や民舞のほか趣向を凝らした演目の数々を披露し、日頃の練習の成果を発揮した。  今年4月に起きた熊本地震から半年を迎えたこの日、演目の最後には熊本、鹿児島、協議会会員の有志がステージに集結し、震災支援ソング「花は咲く」を合唱。観客席の人々も一緒になって歌い、遠いロサンゼルスから被災地に思いを込め、エールを送った。  育英奨学金は日本舞踊や民謡、剣道、日本語など日本の伝統や文化の継承、普及に励む次世代の日系子弟にその努力をたたえ贈られており、県人会協議会ではこれまでに290人に奨学金を贈呈している。  今年の受賞者は浅尾真理さん(日本舞踊・広島県人会推薦)。アダム・アーナットさん(沖縄三線・沖縄県人会推薦)、尾崎宏乃進さん(日本語修学・三重県人会推薦)、荻窪遼さん(剣道・道産子会推薦)、グレゴリー隆グラドコーブさん(空手・宮崎県人会推薦)、水島健登さん(民謡、三味線、太鼓、歌・鹿児島県人会推薦)、山室優介さん(日本語学校修学・道産子会推薦)の計7人(順不同)で、それぞれに表彰状と奨学金1千ドルが授与された。  受賞者を代表し尾崎さんが謝辞を述べ、「新1世の両親が日本語、日本文化に興味を持つように導いてくれた。日本語学校のほか、お祭りや博物館などに連れて行ってくれ、そうした後押しのおかげで日本の文化に親しむことができた」と話し、両親、そして県人会協議会からの支援に感謝の言葉を述べるとともに「有意義な大学生活を送れるようこれからも精進します」と力を込めた。  森会長と奨学金資金部長の福岡健二氏は、地震発生後、県人会協議会では5月16日に熊本に3万ドルの義援金を送り、この日は日本から訪問していた木原稔財務副大臣に9万5千ドルの義援金を手渡したことを報告。これまでに日系社会の575人から義援金を受け取り、計9万5千ドルを熊本の被災者に届けることができたと発表し、温かい支援に感謝の言葉を述べた。

  特別ゲストとして訪米し、歌声を披露した新人演歌歌手の三丘翔太

 特別ゲストとして訪米し、歌声を披露した新人演歌歌手の三丘翔太

 プログラム最後を飾るのは日本からの特別ゲストの三丘翔太のショー。弱冠22歳の新人演歌歌手がステージに登場すると客席からは「可愛い!」、「頑張れー!」と温かい声援が送られた。  今年9月21日のデビューからまだ間もないにも関わらず早くもロサンゼルスで公演し、「声援も日本語で返ってくるのが不思議。日本の観客は静かだけどLAはアメリカン!LAで歌えてうれしいです」と感激の面持ちで話していた。  演目はデビュー曲の「星影の里」に続き、熊本地震の復興を願い熊本県天草を舞台にした「天草みれん」、「お月さん今晩わ」「夕焼けとんび」「柿の木坂の家」「リンゴ村から」の昭和の名曲メドレー4曲、高校1年生の時に出場したNHKのど自慢大会で歌いチャンピオンを獲った北島三郎の「北の漁場」を披露。「天草みれん」では観客席に降り、観客に握手をしながら歌い上げた。  最後に再び自身のデビュー曲「星影の里」を熱唱。北島三郎本人から「俺よりうまいんじゃないか」と言われた歌唱力でLAの観客を魅了した。

 今年の育英奨学金の受賞者と来賓ら

今年の育英奨学金の受賞者と来賓ら


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