大統領の任期改正案
連日メディアは、来年の大統領選挙に向けて賑わいを増す。ここで提案だが、大統領の任期を一期6年にしてみてはどうだろう? 今後のスケジュールは、各党それぞれ候補者たちの討論会が何回か開催され、来年2月1日にアイオワ州で(両党とも)予備選挙が始まり、7月下旬に全国大会(ここで候補者指名)、11月8日(火)が投票日だ。まだ1年半先の話である。 米国憲法修正第22条(1947年可決、51年成立)により、大統領三選が禁止された。現状は、一期4年の二期(最長8年)までだ。初代のジョージ・ワシントンが二期8年で十分だと自ら終えたため、暗黙の了解として、その後慣例となったようだ。修正以前は実際には制限はなかった。慣例を破ったのはフランクリン・ルーズベルト大統領(1933〜1945)だ。四期目就任後2カ月半余り(前年11月に当選済み)で死去したため任期は12年ほどになる。三度以上当選し、8年以上務めたのは彼以外誰もいない。 権力が偏り独裁的政権の危惧を避けるために任期制限は必要だ。これには同意できる。 4年間はオリンピックを思い出すが、長いようで実は短い。年をとると、特にそう感じる。というのは、大統領に就任して最初の1年程は、前大統領の残した政策の引き継ぎ、再吟味、処理的業務に追われる。前回のオバマ大統領のように再選を目指すなら、任期が終わる最低1年半前から、選挙活動をしなければならない。ということは実際に腰を据えて仕事が出来る期間は、かなり限られているような気がする。 選挙運動期間をもっと短くできないのか、とも考えたが、広大なアメリカを候補者が訪ね回るのは時間が掛かる。投票者たちも熟考したい。お祭り騒ぎ的な風潮は政治への関心を集めアメリカらしくて面白い。しかし現職の立候補者にとっては任務が散漫になり、選挙運動が重荷にもなりかねないし、能率的とはいえない。 つまり任期をあと2年伸ばし6年なら、安心して任務に集中でき、多少長期的なリスクある政策も取り組めるのではないか? 見直し、挽回も出来る。なによりも再選への無駄なエネルギー、雑念、思惑、裏取引、根回しが一切必要なくなる。いかがであろうか?【長土居政史】
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