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Writer's pictureRafu Shimpo

最後の手段は雨乞いか

 日系コミュニティーのピクニックシーズンも到来し、いよいよ夏本番。先週末も気温が急上昇し、カ氏温度が3ケタを超えた地域もあったようだ。  一方で夏になると毎年カリフォルニア州の住民を悩ますのが山火事。ロサンゼルス近郊のサンバナディーノ国立森林公園で発生した山火事は依然火の手が燃え広がり、北カリフォルニアや、セントラルコーストでも先週末、山火事が発生した。今後、山火事の発生件数が増えることも予想され、一層懸念が広がる。  加州の深刻な干ばつが4年目を迎え、少ない降雨量と極度の乾燥で、ひとたび山火事が発生すると瞬く間に火の手は燃え広がる。干ばつによる水不足で、各自治体では節水計画が実施され、水使用量も制限されるなど、生活にも影響がでている。  これから気温上昇により土壌が乾燥し、山火事が多くなると、消火活動にも莫大な量の水が使われるため、加州はますます頭が痛い。  干ばつと厳しい節水に追い打ちをかけるように、草木が枯れる被害も相次いでいる。ロサンゼルスのグリフィス公園ではセコイアの木が枯れ、各地のゴルフコースでは芝の色が緑から茶色に変わり枯れ始めている。LA市公園レクリエーション局によると、干ばつが始まってから、同市の公園の約1万4千本の木のうち4%が枯れてしまったという。  そんな中、LAからおよそ40マイル東方に位置するチノヒルズのモスクで先週末、祈祷師による雨乞いの儀式が行われたとニュースで報じられていた。宗教は一切関係なく、雨が降ることを願う人であればだれでも参加してよいというもの。水不足に苦しんでいるのはみな同じ。モスクには500人が集まり、干ばつの回復を願ったという。  一向に解決の兆しが見えない干ばつ問題。最後の手段は雨乞いか。日本ではてるてる坊主を逆さに飾ったり、顔を描いたりすると雨が降るとの言い伝えがあるが、いっそのことてるてる坊主に託してみるほかないのだろうか。夏本番を前にブラウン知事に解決策を打ち出してもらいたい。【吉田純子】

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