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Writer's pictureRafu Shimpo

森岡会長、3年目留任:井手野下さんに奨学金授与

参加者60余人が親睦を深めた広島県人会の新年会

 創立107年目の新春を迎えた南加広島県人会は、今年度総会を1月29日、モンテベロのクワイエットキャノンで開き、森岡良尚会長の3年目留任が決定した。新年親睦会には60余人が参加し、各種余興を楽しみ親睦を深めた。

 森岡会長は、2年前の就任時に「次の世代の若者に託したい」と、その道筋をつける運営を心がけた。1期2年の任務を終えるつもりでいたが、役員から「もう1年お願いしたい」との熱意に応えたという。新年のあいさつに立ち、会員の参加に謝意を表し、諸行事への積極参加と、活動の協力を求めた。  奨学金授与式を催し、USCで国際関係学と日本語を二重専攻するジェシカ・あかり・井手野下さんに500ドルのチェックが贈られた。井手野下さんは謝辞で「奨学金をいただきとても光栄。日系社会でボランティアなどをし、広島県人会では県人会と若者をつなぐ役目をして恩返ししたい」と抱負を述べた。祖父母が暮らす広島は3、4回訪れたといい「みんなに優しくしてもらい、お好み焼きがおいしかった」と振り返り、いい思い出ばかりだという。

 井手野下さんは県人会の催しには、ピクニックや二世週祭の焼きそばブースでのボランティア、忘年会に参加し「すごく楽しかった。おじいちゃんとおばあちゃんのように、広島弁を話すメンバーが多く、親しみを感じた」と話し、今後も行事に参加する意思を示した。  席上、英語を話す若いメンバーで構成するグループ「ヒロケン」が今月18日で解散することが発表された。同グループは2005年に発足し、花見やピクニックなどで親睦を図り「次世代の担い手」として期待が寄せられていた。  ヒロケンの中心メンバーのケン・ムカイさんによると、解散の理由は、メンバーの出産や子育てなど、家庭の事情による生活の変化で、活動の継続が難しくなったからだという。ムカイさんは「二つの別々のグループではなく、これからは一つの大きなグループとしてまとまって有効な活動ができる」と前を向き、メンバーに県人会の行事参加を呼びかけるとともに「われわれのルーツである広島の県人会をできる限り支えたい。大きなチャレンジになるだろう」と述べた。  顧問の三宅明己さんが、新年を祝う乾杯の音頭をとり、昼食へ。余興は、のど自慢の会員によるカラオケやビンゴ、福引きを楽しみ会は盛り上がった。  県人会は、広島県との絆を大切にする。広島大学病院の医師が訪米する、およそ5年毎の研究調査には、毎回協力している。また毎夏、県が主催する交流プログラムに会員子弟の高校生を広島へ派遣するなど、良好な関係を維持している。  今年の活動は、ラスベガスバス旅行(3月)、慰安旅行(5月、行き先未定)メモリアルサービス(5月)、ピクニック(6月)、物故会員の追悼法要(9月)、忘年会(12月)と続く。  森岡会長は今年の抱負として「広島県人会には、立派な県人会と供養塔、県人会館がある。これらの三つを守るために、シニアの会員が元気を出し、若い人に会を引き継いでもらえるような運営をしたい」と述べた。解散するヒロケンのメンバーに対しては「子どもを連れてどんどん参加し、ピクニックでは子ども向けのゲームを充実させて、盛り上げてもらいたい」と願った。【永田潤、写真も】

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