歌や踊りで参加者75人親睦:熊本地震発生3年、復興支援の継続誓い団結
フラメンコパフォーマンスの後、参加者をステージに引き上げ大いに盛り上がった
南加熊本県人会(沖田義邦会長)は、平成最後の親睦会をこのほど、トーレンスのミヤコ・ハイブリッドホテルで開催した。75人が集い、歌や踊りを楽しみ親睦を深め和やかなひとときを過ごすとともに、発生から3年の熊本地震で被災した故郷の復興支援継続へ団結心を新たにした。
福岡健二顧問(右)の音頭で乾杯する沖田会長
会場で配られたプログラムには、修復中の熊本城や、くまモンと並ぶ蒲島郁夫知事、大河ドラマ「いだてん」で注目される「日本のマラソンの父」の金栗四三、そして南加熊本県人会から贈られた義援金を披露する小野泰輔副知事の写真が表紙を飾った。また、参加者全員に手渡されたバッグには、観光誘致のきっかけになればと、熊本市役所観光課から取り寄せた最新の熊本を紹介するパンフレットやイベントフライヤーが、くまモンマグカップとともに贈られた。 出席者全員が起立し、熊本地震の犠牲者と昨年他界した会員へ黙とうが捧げられた。今年で118年目を迎える同県人会で、10年目続投の沖田会長が開会のあいさつを述べた。今月14日に3年目が経った熊本大震災について、「(被災した)熊本城は熊本の原点でもある」と力を込め「故郷の被災風景や熊本城が崩れた様子を見て、心に強い痛みを感じ、故郷のために何かしなければならないと思い立った」と語り「復興支援を開始して、皆さんのあたたかな善意をもらいながら、あっという間に3年が経った」と振り返った。「日系社会のたくさんの人々に協力をお願いし、多くの出会いと励ましの言葉をもらい、助けられてきた。われわれ熊本出身者はこのような日系社会の温かな支援に深く感謝している。人と人のつながりを大事にして支援活動を続けたい。継続は力なりでこれからも頑張りたい」と、抱負を述べた。 松尾浩樹首席領事は、熊本地震について「被害を受けられた方には気持ちを寄り添って行きたい」と述べ、
祝辞の中で、熊本を訪れた時の思い出を語るアル・ムラツチ下院議員
熊本県人会の復興支援に対しては「活発な活動に敬意を表し、総領事館も県人会と絆を強くして、ともにアメリカに日本の良さを売り込んでいきたい」と語った。 家族で参加したアル・ムラツチ下院議員は「学生の時に訪れた阿蘇国立公園の美しさが忘れられない。次回日本へ行くときはぜひ家族を連れてまた訪れたい」と熊本の魅力を強調した。 県人会副会長の安藤みちよさんが主宰する復興支援ボランティア団体「Love For Kumamoto in LA」は地震発生以来、3万5千684・08ドルを募金(昨年は5千93ドル)。県人会全体では、800万円以上が熊本県庁に送られたという。今後の支援活動について、28日にはトーレンスの「Bread of Life」教会で「Tulip in Harmony(小澤奈緒美代表)」によるチャリティーコンサート、5月19日にはサンペドロの「Grand Annex」でミカエラ・カイ(安藤みちよさん)のチャリティーリサイタル(mikaelakaiflamenco.blogspot.com)が開催される。また、7月14日にトーレンスで開催される「ブリッジUSA夏祭り」で熊本民謡おてもやんとサンバおてもやんを浴衣を着て踊って熊本PRに協力できる仲間を募集している。 余興では、同県人会のアーティストたちによるエンターテインメントで会を盛り上げた。デュエットや沖田会長の歌と日舞、津軽三味線、フラメンコダンサーの華麗な舞踊に沖田会長もダンサーとして登場し、ダンスで恋のバトルを繰り広げて沸かせた。 プログラムの終盤には恒例の炭坑節が流れ、参加者が踊りの輪に加わって、
新会員の自己紹介でマイクを握る戸田裕二さん(中央)。米海軍に勤務しサンディエゴから参加した
会場は和やかで一体感のある空気に包まれた。最後にはラッフル抽選会を開き、参加者全員に多くの景品が渡り、満足の笑顔と共に閉会した。
沖田会長は、昨年の活動を振り返り「県や市とも強くつながって協力体制を図りながら、くまモンの二世週祭参加を実現し、熊本の積極的なPRを成功させた」と胸を張った。再来年には熊本県人会が120周年を迎えるといい「さらに発展できるよう、これからは若い世代にも熊本県人会の活動に積極的に参加してもらいたい」と願った。「新たなネットワーク拡大を目指しながら、日本のみならず、世界に熊本をPRして、さらに復興を進めたい」と、意欲を示した。
【写真左】ナオキ・アトキンズさんの津軽三味線【同右】日本舞踊を披露する藤村美月さん
饒波教子さん(左)と花井のぶきさんの熱唱デュエット
親睦深め、熊本地震の復興支援継続へ団結心を新たにした熊本県人会の会員ら
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