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正原久子氏に外務大臣表彰:米国でいけばな普及に尽力

 千葉明・在ロサンゼルス日本国総領事(右)から表彰状を手渡された正原氏

千葉明・在ロサンゼルス日本国総領事(右)から表彰状を手渡された正原氏

 在ロサンゼルス総領事館管轄区域在住者で、主に南カリフォルニアを中心に日本のいけばなの普及に務めてきた正原久子氏に対する外務大臣表彰式が23日、ハンコックパーク地区にある在ロサンゼルス日本国総領事公邸で行われた。家族や日系社会の代表者らが出席する中、千葉明・在ロサンゼルス日本国総領事から表彰状が手渡され、これまでの同氏の貢献をたたえた。【吉田純子、写真も】

 「いけばなを通して米国人に日本の心を教えていきたかったのです―」。正原氏は長きにわたり、二世週祭や日米文化会館、全米日系人博物館での文化行事、ロサンゼルス郡立美術館の日本行事などにおいて、いけばなの展示や実技を披露し、後進の指導も行い、いけばなの伝統技術の継承に尽力してきた。  1942年にいけばな小原流に入門。56年に家元教授の教状を取得し、57年に夫のフジト氏とともにロサンゼルスに移住。60年からいけばな小原流の個人教授を始め、66年に小原流LA支部が発足すると、68年から80年まで副支部長、81年から2005年まで支部長を務めるなど同支部の発展にも貢献してきた。  またロサンゼルスシティーカレッジのコミュニティーサービス・エクステンションクラスでもいけばなの指導に携わり、当地の学生に日本のいけばなを教えてきた。  「米国のフラワーアレンジメントは花を足していきますが、日本のいけばなは最小限の花で世界観を表現する。この違いを米国人に教えることが一番大変でした」と話す。  花をいけるだけではなく、後片付けの大切さも米国人の生徒に伝え、習慣化させることに力を注いできたという。「自分の身の回りだけでなく、床に落ちたゴミもきちんと拾うよう指導してきました。いけばなを通して日本の文化、習慣を米国人に知ってもらいたかったのです」  自分がいけばなを好きである以上に、生徒が上手になっていくのを見るのが楽しかったと語る正原氏。「思いがけない賞を頂き、大変光栄です」と話し、これまでのいけばな人生を振り返った。  外務大臣表彰は、国際関係のさまざまな分野で活躍し、日本と諸外国との友好親善の促進に貢献した個人および団体に、その功績をたたえることを目的に授与している。

 祝福に訪れた出席者とともに記念撮影する正原氏(前列左から5人目)

祝福に訪れた出席者とともに記念撮影する正原氏(前列左から5人目)


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