法政大が卒業生招き同窓会:田中総長来米、懇親を深める
本学から同窓会の視察で訪れた髙野さん(前列左から3人目)と大山さん(右隣)の歓迎会を開き、贈られた支部旗を披露するロサンゼルス法友会
東京六大学の一つ法政大学が29日午後6時からトーレンスのミヤコ・ハイブリッドホテルで卒業生を招いた同窓会「法政ミーティング」を開く。本学から田中優子総長が来米し、当地の校友会支部メンバー50人と親睦を深める。田中総長は、USCで江戸時代の織物文化について講演を行い、一般が聴講できる。
法政ミーティングに備え本学から1月、「卒業生・後援会連携室」の同課課長の大山賢一さんが、当地視察のため訪れた。会場選びは、当地の法政大校友会「ロサンゼルス法友会」が協力した。
会場探しで大山さんは、同行した校友会の支部員とともに、ビバリーヒルズやロングビーチ、レドンドビーチ、トーレンス各所のホテルや宴会場などを見て回った。米国在住の卒業生と本学で学び帰国した元留学生に、同窓会の参加を呼びかけた。
同窓会の会場探しで、説明を聴く大山さんと髙野さん(左側)
大山さんによると、法政大は2014年に文科省から「スーパーグローバルけん引型校」の指定を受けており、同窓会は世界各地で活躍する卒業生と留学生のグローバルネットワーク強化の一環。毎年1度、校友会支部がある世界の主要都市で催し、総長が直々に参加している。 ロサンゼルスでの同窓会は今回が初めて。田中総長は、卒業生との懇親を深めるとともに、校友会の新規会員獲得など支部の活性化につなげる。来賓を招き、ネットワークの拡充を図る。 法政大の校友会は、海外に10支部を構える。欧州支部は英国だけだった2012年、ドイツで本学主催の「卒業生の集い」を開いたのをきっかけに支部が設けられた。その後ベルギー、フランス・パリに次々に支部を広げ、法政ミーティングを開くようになったという。 4日間の視察を終えた大山さんは、支部の協力に謝意を表し、同窓会について「卒業生と留学生とその家族が気軽に参加できるアットホームな懇親会にしたい」と抱負を述べた。 ロサンゼルス法友会(嶋貫昭一会長)は1978年、卒業生4人が発起人となり設立。現在は約40人が在籍し新年会やバーベキュー、ゴルフ大会、忘年会などを通し、親睦を深めている。母校との絆を大切にし、野球部やバレーボール部の米国遠征時には、選手の歓迎会を開くなど支援している。昨年12月には、本学から支部として承認され、このたび訪米した大山さんから「支部旗」が贈られた。 嶋貫会長は、法政ミーティングについて「法友会ロサアンゼルス支部一丸となってまい進し、本学から田中優子総長を迎え盛大に開催したい」と意欲を示している。
田中総長、USCで講演会 江戸時代の織物文化を語る 田中総長=写真=は江戸文化研究者として有名で、USCでの講演会(28日金曜午後4時15分から6時、Doheny Memorial Library 内 East Asian Seminar Room 110C)は「The Power of the Weave: The Hidden Meanings of Cloth」というタイトルで、江戸時代の織物文化について
語る。一般の参加は、ウエブサイト(https://usccollege.qualtrics.com/jfe/form/SV_bE3dxrXpEWRIuoZ)から申し込む。参加費は無料。 田中総長はまた、カリフォルニア州立大学フラトン校で、学生を対象に特別授業を行う。 田中優子 1952年神奈川県生まれ。74年法政大学文学部卒業。77年同大学大学院人文科学研究科修士課程修了。80年同大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。80年法政大学第一教養部専任講師、83年同助教授、91年同教授。2003年社会学部教授、12〜13年度同学部長。14年東京六大学で初の女性総長に就任。専攻は江戸時代の文学・生活文化、アジア比較文化。『江戸の想像力 18世紀のメディアと表敬』(ちくま学芸文庫)で芸術選奨新人賞受賞。『江戸百夢近世図象学の楽しみ』(ちくま学芸文庫)で芸術選奨文部科学大臣賞とサントリー学芸賞を受賞。近著に『自由という広場』(法政大学出版局)など。着物姿でのテレビ出演でもお馴染み。
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