羅府物産: 18日、ホンダブラザで再オープン
1日にホンダプラザで行われたお祓い神事。榊を奉納する店長の瓦谷愛子さん(中央)、マネジャーのキャロル谷田さん(右)とリゴベルト・マルチネスさん(左)
<新聞は16日付け>
日本から輸入する家庭用品やギフトなどを扱う老舗「羅府物産」が小東京の2番街から「ホンダプラザ」内(414 East Second Street Los Angeles, CA 90013)に移転し、18日(金)午前10時に営業を再開する。58年の歴史を持つ羅府物産、新たな旅がいま始まろうとしている。
戦前、ガーデナ市にその前身となる店をユキオ・タナカさんとジュンイチ・オオイシさんが創業。戦中、戦時収容所に転住したのち小東京に店を構え、オレンジ郡やサウスベイ地域の日本人に米、醤油、お茶、茶わん、箸などといった日用品を販売した。
神事にはおよそ30人が参列し、再オープンする羅府物産の発展を祈願した
1958年、当時パートナーとして働いていた瓦谷清さんと愛子夫人(88)が店を引き継ぐ。清さんが2014年に亡くなった後は、愛子さんが店長となりスタッフたちとともに店を切り盛りし現在にいたる。
ホンダプラザでの再オープンに先駆け、1日には店の前で神主によるお祓いの神事が行われた。友人や日系コミュニティーの代表者ら約30人が参列して榊を奉納。店内には、愛子さんが長年付き合いのある輸入業者からもらったという大きなダルマが置かれ、参加者たちは記念にサインをしてお神酒をもらい、今後ますますの発展を祈願した。
店長の瓦谷愛子さん(右)
羅府物産マネジャーの1人、キャロル谷田さんは「ダルマにサインをしてもらうことで、どんな辛いことも乗り越え、成功することができるそうです」と説明し、店長の愛子さんは「私は小東京のことをとても愛しています。これからも末永くお店を続けて、品物を通じて日本の文化の素晴らしさを伝えていきたいと思います。そして、ここで買ったものを家庭で使うことで、家庭がより心地よい場所になり、みなが幸せになることを願っています」と話した。
お祓いが行われた1日も、再オープンの18日も日本の暦で「大安」にあたるということで、愛子さん自らがこの日を選んだのだという。
参列者のひとり、小東京ビジネスアソシエーション会長のエレン遠藤さんは「羅府物産のようなビジネスは小東京の心と魂です。また戻ってきてくれてとても良かったです」と、喜びを表した。
現在、開店の準備に追われる店長の愛子さん、マネジャーのキャロルさんとリゴベルト・マルチネスさんとスタッフたち。お店の規模は小さくなるが、今まで扱っていなかった有田焼のギフトセットなど、新しい商品もどんどん入荷し、品揃えを充実させていくという。
18日の再オープン当日は、10ドル以上購入した人に粗品がプレゼントされる。羅府物産の営業時間は、水曜の定休日を除き、月曜日から日曜日までの午前10時から午後6時まで。電話番号は213・614・1181、ウエブページは www.rafubussaninc.com 【中西奈緒、写真も】
再オープンの準備が進められていた15日の様子
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