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Writer's pictureRafu Shimpo

2台目の中型ねぶた制作へ:祭の成功へ協力を誓う

息の合ったねぶた囃子保存会の演奏

 二世週祭とハリウッド・クリスマスパレードに参加し、ねぶた祭を軸に活動する「南加青森県人会」と「LAねぶた囃子保存会」は合同で、今年度総会と新年会を5日、小東京の青森県人会館で開いた。2台目となる中型ねぶたが新たに制作されることが発表されると会場は沸き、参加者約60人は郷土の伝統文化紹介に意欲を示し、祭の成功に向け協力し合うことを誓った。

開会のあいさつに立つ木村昭県人会長

 2年目留任の木村昭・県人会長があいさつに立ち、昨年の就任時に「若い会員を増やし、世代交代を託された」と振り返った。ねぶたの盛り上がりに刺激を受けた若い県出身者が、県人会と囃子会に入会していて、若返りが着実に行われていることを強調。「今年も1人の新入会員を迎え、第2世代的な世代交代が進んでいるので、頑張っていきたい」と意欲を示した。活動の目的である「会員の親睦と互助」をあらためて確認し「縁を大事に親睦を深め、地元文化の紹介に努め、他の県人会との交流も図っていきたい」と抱負を述べた。  ねぶた囃子の豊島昭会長は、あいさつで、会発足から9年間の支援に謝意を表しながら、二世週祭に加えハリウッド・パレード参加へと活動の場を広げていることに胸を張った。一昨年に次ぐ、第2号の中型ねぶた制作を伝えると、参加者は大喜び。青森からねぶた師の竹浪比呂央さんと弟子たちを招き、制作は前回と同様に同会館で、秋頃に行う見通しという。中型ねぶたが2台体制になることにより、周りで盛り上げるハネトと囃子のメンバー増強が急務となることから、豊島会長は「練習の雰囲気だけでも見に来て、参加してほしい」と呼びかけた。

乾杯する(左から)県人会館の山村館長、ねぶた囃子の豊島会長、県人会の奈良特別顧問と県人会の木村会長

 県人会の奈良佳緒里名誉顧問は「県人会とねぶた囃子が活動できるのは、木村会長と豊島会長が頑張り、そして皆さんが支えてこれるから」とたたえた。ねぶた祭は、世界数カ国で紹介されているが「延々と続いているのは、ここロサンゼルスだけ」と力を込め、メンバーのさらなる奮起を促した。一昨年までの8年会長を務め、青森との関係づくりに尽力した名誉顧問は、地元との絆の大切さを説き「ロサンゼルスねぶたの継続により、青森の関心は高まっている。ますます関係を深め、期待に応えてほしい」と願った。  席上、県人会とねぶた祭に貢献する4人を表彰。押元末子さん(ハネトの浴衣の着付け)、蛯名忠治さん(ねぶたの電飾や溶接作業)、秋山三保子さん(ねぶたの土台の装飾と会館に飾る屏風絵制作)、岡崎禮子さん(ねぶたの張り紙と太鼓の指導)に賞状と記念品が贈られた。

「ドーン」と大きな音を響かせる太鼓演奏

 青森県人会館の山村俊夫館長が、音頭をとり乾杯。昼食時は、故郷や、ねぶた囃子の活動、昨年のパレードの話題で盛り上がった。  そして、余興はもちろん、これなくしては語れないのが合同新年会。「ドーン」という太鼓の合図で、笛と鉦が鳴り響く。軽快な演奏に合わせて参加者は「ラッセラー」と雄叫びを上げた。木村会長が跳ね出すと、1人また1人と釣られ、ハネトとなり会場を練り歩き、新年会は最高潮に達した。本番さながらの熱演に、豊島会長は納得の表情を浮かべ「この調子で、パレードまで頑張ってほしい」と希望した。  県人会は、毎年夏にピクニックを開いていたが、ここ数年はねぶた祭に専念したため忙しく中断していたが、再開を考えている。ねぶた囃子は、毎週土曜日に県人会館で練習し、メンバーを募っている。【永田潤、写真も】

祝杯を挙げる合同新年会の参加者


「ラッセラー」の掛け声を上げ、集合写真に納まる青森県人会とLAねぶた囃子保存会の両メンバー


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