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Writer's pictureRafu Shimpo

LA市長:87億ドルの予算案発表

LA市が直面するホームレス問題の解決を重視した予算案を発表したガーセッティー市長

LA市が直面するホームレス問題の解決を重視した予算案を発表したガーセッティー市長

 ロサンゼルスのエリック・ガーセッティー市長は20日、2016年―17年度の87億6千万ドルの予算案を発表した。予算案には同市で深刻化するホームレス対策として1億3800万ドルが組み込まれた。【吉田純子、写真も】

 現在LA地区には2万5千人のホームレスがいると推定されている。ホームレス人口の増加が深刻化する現状を受け、ガーセッティー市長は昨年9月、非常事態を宣言した。  今回、同市長が提案した予算案では、ホームレス問題を解消するための予算のうち6470万ドルは一般会計からまかなわれるという。ホームレス対策予算のうち8600万ドルはホームレスの仮設住宅の建設などに分配され、路上で生活するホームレスを救出し支援するために今後新たに必要となる新規雇用のための基金設立や、各種支援サービスに3千万ドル以上が充てられる内容となっている。  またホームレスの所持品を保管し、トイレやシャワー、洗濯機が利用できる無料施設の建設も検討されている。  ホームレス問題のほか、市内の安全強化のため、ロサンゼルス市警察(LAPD)で525人の警察官を新規雇用するための資金を確保するほか、市内を巡回する警察官の増員を図るため、一般市民を新たに160人採用し、デスクワークを委託する。  また証拠収集や偽証の回避を目的に警官が装着するボディーカメラを今後新たに2千台導入するための予算も割り当てられた。  ロサンゼルス市消防局(LAFD)でも同様に230人を新規雇用するための予算が割り当てられた。LA消防局で予算が増やされたのは過去8年間で初めての措置となる。  デコボコ道が多いことがかねてから指摘されていたLA市内の歩道の補修工事や、市内に植えてある3万3千本の木の手入れなどの費用には3100万ドルが充てられる。  ガーセッティー市長は「今回の予算案は大胆な内容になっている。こうした投資でLA市はより安全で住み心地のよい快適な都市となるだろう」と話し、LA市が現在直面する問題を解決するためには実行不可欠な内容であることを強調した。  16年―17年度の予算案は前年度予算より1億7500万ドル増。同市の歳入の伸びはわずかであるが、今回提案された予算案で9千万ドルの財政赤字の解消を目指す。  同予算案はLA市議会で審議され、6月1日までに決議が行われる。承認された場合は市長の署名後に成立する。

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