LACMA:ワイン片手に音楽の夕べ
アーティストが演奏するラテンミュージックに合わせて踊る人々
ピクニックをしながらワイン片手に野外で音楽を聞くのも、ロサンゼルスならではの夕涼みのひとつかもしれない。ロサンゼルス郡立美術館(LACMA)では現在、週末に無料の野外コンサートが開催されている。曜日ごとに演奏されるジャンルが異なり、ジャズやラテンミュージック、クラシックなどローカルの音楽家たちの演奏を無料で楽しむことができる。ブランケットとワイン、アペタイザーを用意して、音楽の夕べに出かけてみてはいかがだろうか。【吉田純子、写真も】
LACMAの名物、正面入り口前に設置されている現代美術家クリス・バーデン氏の作品「Urban Light」
LACMAの無料コンサートは金曜のジャズ、土曜のラテン、日曜のクラシックとバラエティーに富んだ構成となっており、アンジェリーノを飽きさせない。
ジャズコンサートは気温が温かくなり始めた4月中旬から11月下旬までの毎週金曜日、午後6時から開催されており、毎年4万2千人以上が来場する人気プログラムとなっている。
2006年から始まったラテンミュージックコンサートは、5月下旬から9月上旬までの毎週土曜日、午後5時から行われ、ブラジルやアルゼンチン、ペルー、メキシコなど南米の音楽を中心に演奏される。
クラシックコンサートは年間を通して毎週日曜日、午後6時からLACMA内のLeo S. Bing Theaterで開催されている。
演奏者はロサンゼルスをはじめ、南カリフォルニア地区を中心に活動するアーティストたち。ジャズとラテンミュージックは、気候の温かい時期に野外で行われるとあって、多くの人がブランケットや携帯用の椅子を持参して、生演奏付きのピクニックを楽しんでいる。
筆者が行ったのはラテンミュージックが演奏された土曜日。すでにライブ開始前にはたくさんの人が芝生にブランケットを敷き、場所取りをしていた。来ている人の服装もカジュアルで、いつでもラテンのリズムに乗って踊れるような出で立ちだ。
混み具合はその日によって異なるようで、人気のアーティストが演奏する日は場所もとれないほど、混雑するという。
ブランケットを敷いて、持ち寄った食べ物とワイン、シャンパンなどを飲みながらピクニックを楽しむ人、音楽に聞き入る人、踊りに集中する人など来場者は実にさまざま。会場にはアルコールを含む飲物と軽食を販売している売店もあるため、現地で購入することも可能だ。
演奏も終盤に差し掛かると、アーティストが演奏しているステージ前には、ラテンミュージックにのって踊りに興じる人で溢れかえっていた。筆者はというと、友人たちと持ち寄った食べ物とおしゃべりに夢中になり過ぎ、完全に音楽がバックミュージックになってしまったことが残念でならない。
しかし、それも良しとする開放的な空間の中、家族、友人、恋人同士、子どもから大人までが楽しめる無料イベントだった。
日が沈むと冷え込むので野外コンサートにはジャケットの準備も忘れずに。
LACMA(5905 Wilshire Blvd, Los Angeles)さらに詳しい情報はウェブサイトで―www.lacma.org
特設ステージ前の芝生にはブランケットを敷き、生演奏を聞きながらピクニックをする人で溢れていた
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