UC機構:州外からの入学者数急増
州外からの入学者数が急増しているUC機構の中の一校でロサンゼルスにあるUCLA
カリフォルニア大学(UC)機構で州外からの入学者数が近年著しく増加し、過去4年間で82%増えていることが加州監査局の調べで分かった。今後さらに加州居住の学生が減少する可能性もあるという。【吉田純子】
州外からの学生のおよそ1万6千人は、GPA(高校での成績の平均値)の点数が平均より低かったにも関わらず入学を許可されている。その背景には、UC機構は留学生など州外からの学生から、加州居住の学生のおよそ3倍の学費を徴収していることがあげられている。 州監査局によると、州外からの学生は加州居住の学生と比べ、平均およそ2万3千ドル以上の学費を支払っている。2014年から15年の会計年度で、州外からの学生の学費は年間およそ3万7千ドル。UC機構全体で計7億2800万ドルの学費を州外からの学生から集めており、この数字は4年前の2倍以上だという。 一方、加州居住の学生の学費は年間1万2240ドルだった。UC機構の調査によると、加州居住の学生の55%が奨学金などの援助を受けており、学費を支払っていないという。 GPAの点数が4・6や4・4と高得点にも関わらず、UC機構の大学に入学できなかった加州居住の学生は多いのが現状だ。15年までの過去10年間で、GPAの点数がUC機構に入学するのに十分なほど高得点であったにも関わらず、およそ4500人の加州居住者が入学を拒否されているという。 こうした調査結果に対し、UC機構のジャネット・ナポリターノ総長は、州政府から十分な教育予算が得られていないのが現状で、州外からの学生の学費はUC機構の運営上役立っていると話している。 UC機構の全10校では、毎年およそ25万人の学生が入学を申し込んでいる。
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