UC機構:2年制大学生も履修可能に
編入生の増員を目的に、今後コミュニティーカレッジの学生は在学中にUC大学機構の専門科目が履修できるようになる。写真はUCLAのロイスホール
カリフォルニア大学機構(UC)は7日、コミュニティーカレッジ(2年制大学)からの編入生の増員を図るため、コミュニティーカレッジ在学中にUC大学機構の授業を履修できるプログラムを導入すると発表した。クラス履修の早期化を図ることで、編入後、学生が2年以内で卒業できることを目指す。
現在、UC大学機構の学生の約30%が編入生で、うち90%が加州のコミュニティーカレッジから編入してくる学生だ。多くがコミュニティーカレッジで一般教養を学んだ後、UC大学機構のいずれかの大学に編入し、専門分野を学ぶ。 新たに導入された編入プログラムは、コミュニティーカレッジ在学中に、UC大学機構で希望する専門学部のクラスを履修できるというもの。早期に専門学部のクラスを履修することで、編入後、2年以内の卒業を可能にする狙いがある。同プログラムはUC機構全9校で実施される。 学部は現在もっとも人気のある人類学、生物化学、生物学、細胞生物学、化学、経済学、数学、分子生物学、物理学、社会学の全10学部で実施される。今年末から他の11学部にも導入される予定となっている。 加州には現在112校のコミュニティーカレッジがあり、多くの学生がコミュニティーカレッジ卒業後、UC大学機構の大学に編入する。同大学機構のジャネット・ナポリターノ総長によると、高校卒業後に新入生としてUC大学機構の大学に入学した学生と編入生を比べても、学業面に差はなく、成績は同等もしくは編入生の方が良いケースも多いという。 同大学機構アカデミック委員会のメアリー・ギリー委員長は「同プログラムはUC大学機構への編入を約束するものではないが、コミュニティーカレッジ在学中に専門分野を学ぶ準備を開始することは、学生のモチベーションを高め、編入後2年以内に卒業する近道になる」と話す。 現在UC大学機構では新入生の数が減少。一方で他州からの学生や留学生の数は増加している。来学期に入学予定の新入生は9万2324人。うち67%がカリフォルニア州在住者となっている。
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